経営企画の職務経歴書の書き方|例文とテンプレート
経営企画の職務経歴書は、単なる業務の羅列では評価されません。採用担当者は「あなたが会社の意思決定にどう関わったか」を見ています。全社的な課題をどのように捉え、情報収集・分析を行い、具体的な戦略や計画に落とし込んだのか。そして、経営層や各事業部門を巻き込みながら、いかにして実行まで導いたのか。その一連のプロセスにおけるあなたの役割と貢献を、具体的なエピソードと実績で示すことが重要です。

経営企画の職務経歴書で押さえる3つのポイント
① 経営課題への貢献を具体的に示す
「中期経営計画の策定」「予実管理」といった業務名だけでなく、その中でどのような課題を発見し、解決に導いたかを記述します。例えば、市場調査やデータ分析から導いた根拠、設定したKPI、改善した業務プロセスなどを盛り込みましょう。IR情報の分析、競合調査、フレームワークを用いた事業環境分析など、具体的な手法に触れることで、専門性の高さを示すことができます。
② 事業部門との連携・調整力を示す
経営企画は、各事業部門との連携なくしては機能しません。計画を現場に落とし込み、実行を促した経験は大きなアピールポイントです。全社横断プロジェクトでのPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)としての役割や、各部門との調整会議でのファシリテーション経験などを具体的に記載しましょう。誰と、何を、どのように調整したのかが伝わるように書くことが大切です。
③ 定量実績と定性的な役割を併記
「コスト〇%削減」「利益率〇%改善」といった定量的な実績はもちろん重要です。それに加え、M&Aプロセスにおけるデューデリジェンスの担当範囲や、新規事業のフィジビリティスタディ(実現可能性調査)での役割など、数字で表しにくい貢献も忘れずに記載しましょう。使用したBIツール(Tableauなど)や、Excel(VBA、ピボットテーブル)、PowerPointのスキルレベルもアピール材料になります。
そのまま使える例文
職務要約の例文
株式会社〇〇の経営企画部にて5年間、中期経営計画の策定、全社の予実管理、新規事業立案に従事してまいりました。データ分析に基づく市場調査と事業性評価を得意とし、主導したヘルスケア領域の新規事業は、初年度で売上5,000万円を達成しました。また、全社KPI管理体制の再構築プロジェクトでは、BIツールを導入してレポーティング業務を自動化し、月20時間の工数削減を実現。経営の意思決定の迅速化に貢献しました。
業務内容・実績の例文
中期経営計画(3カ年)の策定プロジェクトにおいて、市場・競合分析を担当。データに基づき3つの注力領域を特定し、役員会での承認を獲得。 月次の全社予実管理および経営会議資料の作成を担当(対象:5事業部)。各部門長へのヒアリングを通じて差異分析を行い、改善策を提言。 新規事業のフィジビリティスタディを主導。3ヶ月で市場調査から事業計画書作成、収益シミュレーションまでを行い、事業化決定に貢献。 M&A候補企業(2社)のデューデリジェンスにてPMOを担当。法務・財務チームと連携し、リスク分析と企業価値評価を推進。
活かせる経験・知識・技術の例文
経営戦略・事業戦略の立案、KPI設計、予実管理 PowerPoint、Excel(マクロ/VBA、ピボットテーブル)での資料作成・データ分析 BIツール(Tableau)を用いたデータ可視化と経営レポーティング M&Aにおけるデューデリジェンス、バリュエーションに関する基礎知識
自己PRの例文
現職では、データ分析に基づく事業改善提案により、主力事業の利益率を2年間で3%改善することに成功しました。具体的には、各事業部のKPIをBIツールで可視化し、収益性の低い領域を特定。現場ヒアリングを重ねてボトルネックを分析し、全社横断での業務効率化プロジェクトを立案・推進しました。この経験で培った「データに基づく課題発見力」と、各部門を巻き込みながら実行まで導く「プロジェクト推進力」は、貴社のさらなる事業拡大フェーズにおいて、確度の高い戦略立案と実行に貢献できるものと考えております。
よくある惜しい書き方と、その直し方
惜しい経営層の意思決定をサポートしました。
直した例月1回の経営会議向けに、市場データや競合分析に基づいた複数の事業シナリオを提示し、議論のたたき台となる資料を作成しました。
「サポート」という言葉は、具体的に何をしたかが伝わりません。「誰に」「何を」「どのように」提供したかを記述することで、あなたの業務内容と貢献度が明確になり、採用担当者が役割をイメージしやすくなります。
惜しい新規事業を立ち上げ、売上に貢献しました。
直した例新規事業立案プロジェクトにおいて、リーダーとして市場調査と事業計画策定を担当し、初年度売上5,000万円の達成に貢献しました。
プロジェクト全体の成果だけでなく、その中で「自分がどのような役割を果たし、どう貢献したか」を明記することが重要です。自身の主体性と担当範囲を明らかにすることで、あなたのスキルと実績が正しく評価されます。
よくある質問
経営企画の経験がありません。未経験でも応募できますか?
はい、応募可能です。ただし、関連性の高い経験のアピールが鍵となります。例えば、事業企画、営業企画、マーケティング、財務などの職務経験から「数値分析力」「課題発見力」「企画立案能力」「プロジェクト推進力」などを具体的に示しましょう。なぜ経営企画に挑戦したいのか、これまでの経験をどう活かせるのかを明確に伝えることが重要です。
実績に守秘義務のある情報が多く、具体的に書けません。
企業名や具体的な数値の代わりに、規模感や変化率、役割で表現することをお勧めします。例えば「大手通信会社の新規事業」を「業界シェアトップクラスの通信事業における新規サービス」としたり、「売上10億円」を「前年比120%成長を達成」のようにぼかして表現します。重要なのは、あなたがどのような課題にどう取り組み、どんな成果を出したかのプロセスを伝えることです。
経営企画に役立つ資格はありますか?
必須資格はありませんが、知識の証明として中小企業診断士、MBA、日商簿記検定などが有利に働く場合があります。しかし、資格取得そのものよりも、そこで得た知識を実務でどう活かしてきたか、あるいは今後どう活かしたいかを語れることが大切です。資格はあくまで専門性を補強する材料の一つとお考えください。
