経理の職務経歴書の書き方|例文とテンプレート
経理の職務経歴書は、単なる業務の羅列では評価されません。採用担当者は「どの範囲の業務を、どのレベルで自己完結できるか」を見ています。例えば、月次・年次決算を一人で締められるか、連結決算や税務申告の経験はあるか、どの会計ソフトを使いこなせるか、といった具体的なスキルです。さらに、業務フローの改善やコスト削減など、数字で示せる実績があれば、問題解決能力の高さもアピールでき、高く評価されるでしょう。
経理の職務経歴書で押さえる3つのポイント
① 担当業務の範囲と役割を明確にする
経理業務は多岐にわたるため、「日常業務」「月次業務」「年次業務」に分けて具体的に記載しましょう。例えば、売掛金・買掛金管理、経費精算といった日常業務から、月次・四半期・年次決算の主担当/補助、法人税・消費税の申告書作成補助まで、自身がどこまで関わっていたかを明記します。使用した会計ソフト(勘定奉行、弥生会計、SAPなど)も必ず書きましょう。
② 数字を用いて実績を具体的に示す
自身の貢献度を客観的に伝えるため、具体的な数字を盛り込みましょう。「業務を効率化しました」ではなく、「請求書発行プロセスの見直しにより、月間5時間の作業時間短縮を実現」「会計システムの導入で、月次決算を3営業日早期化」のように記載します。担当した企業の従業員数や売上規模、管理した伝票件数なども、スキルのレベルを示す重要な指標になります。
③ 専門性と今後の志向性をアピールする
日商簿記2級以上の資格はもちろん、連結決算、管理会計、IFRS(国際財務報告基準)対応、開示資料作成、税務調査対応などの専門的な経験は大きなアピールポイントです。今後、財務や経営企画など、どのようなキャリアを目指しているのかを自己PR欄で示すことで、学習意欲の高さと長期的な貢献への期待感を伝えることができます。
そのまま使える例文
職務要約の例文
株式会社〇〇にて5年間、経理担当として日次業務から年次決算まで一貫して経験してまいりました。月次決算では主担当として締め処理を行い、年次決算では会計事務所と連携しながら申告書作成補助までを担当。会計ソフトは勘定奉行を使用し、直近2年間ではRPA導入による経費精算業務の効率化にも携わり、月間約10時間の工数削減に貢献しました。今後は、連結決算など、より専門性の高い業務に挑戦したいと考えております。
業務内容・実績の例文
月次決算(5営業日以内での締め)、年次決算業務(単体)を担当。会計事務所と連携し、法人税・消費税の申告書作成補助までを行いました。 売掛金・買掛金管理、請求書発行(月約200件)、経費精算を担当。クラウド会計ソフト導入を主導し、ペーパーレス化を推進しました。 現金出納管理、インターネットバンキングでの振込・支払業務、資金繰り表の作成を担当。月次でのキャッシュフロー分析も行っていました。 子会社3社を含む連結決算業務(J-GAAP)の補助を担当。決算短信や有価証券報告書の作成に必要なデータ収集・分析を行いました。
活かせる経験・知識・技術の例文
日商簿記検定2級、FASS検定B判定 会計ソフト:勘定奉行(5年)、弥生会計(2年) PCスキル:Excel(VLOOKUP、ピボットテーブル)、Word、PowerPoint 月次・年次決算(単体)の実務経験、法人税・消費税の基礎知識
自己PRの例文
現職では、経理業務の正確性と効率性の両立を追求してまいりました。特に、紙ベースで行われていた月500件ほどの経費精算業務において、申請から承認までのリードタイムの長さが課題でした。そこで、複数のクラウド経費精算システムを比較検討し、費用対効果をまとめた資料を作成して導入を提案。導入後はマニュアル作成や社内説明会を実施し、定着を支援した結果、月次決算を2営業日短縮することに成功しました。この経験で培った課題発見力と業務改善の実行力を活かし、貴社の事業拡大に伴う経理体制の強化に貢献したいと考えております。
よくある惜しい書き方と、その直し方
惜しい経理として、さまざまな業務を経験しました。
直した例売掛金・買掛金管理、月次決算補助、固定資産管理などを担当しました。
「さまざまな」では、採用担当者は担当業務の範囲やレベルを判断できません。担当した業務内容を具体的に列挙することで、即戦力として活躍できる分野やスキルレベルが明確に伝わります。
惜しい正確な作業が得意で、コツコツと努力することができます。
直した例月次決算において、5年間一度も計上ミスなく業務を完遂しました。
得意なことや性格を伝えるだけでは、客観的な評価が困難です。経理職では特に、その強みが業務の中でどのように発揮されたのか、具体的なエピソードや実績を交えて説明することが信頼性の向上に繋がります。
よくある質問
経理未経験ですが、何をアピールすればよいですか?
簿記資格(最低2級)の取得と、数字の正確性や管理能力をアピールしましょう。前職で売上データ管理や予算作成補助など、数字を扱った経験があれば具体的に記載します。また、なぜ経理職を志望するのか、その熱意と学習意欲を志望動機で示すことが重要です。未経験者にはポテンシャルが期待されるため、前向きな姿勢を伝えましょう。
使用したことのない会計ソフトを使っている企業に応募できますか?
問題ありません。会計ソフトは企業によって様々ですが、基本的な簿記の知識や経理業務の流れを理解していれば、操作はすぐに習得できると判断されることが多いです。職務経歴書には、これまで使用してきたソフト名を明記した上で、「新しいツールの習得にも意欲的です」と一言添えると、柔軟性や学習意欲をアピールできます。
実績と呼べるような大きな成果がありません。どう書けばいいですか?
大きな成果がなくても、日々の業務で工夫した点を伝えましょう。例えば、「ダブルチェックの徹底で、ケアレスミスを前年比で半減させた」「問い合わせ対応のマニュアルを作成し、チーム内の業務を標準化した」などです。経理に求められる正確性や堅実性を示す小さな改善でも、十分に評価されるアピールポイントになります。
