派遣社員の職務経歴書の書き方 派遣元・派遣先の記載方法
派遣社員の職務経歴書では、派遣元と派遣先の情報を分かりやすく記載することが重要です。雇用契約は派遣元と結びますが、実際の業務は派遣先で行うため、両方を明記しないと経歴が正確に伝わりません。また、複数の派遣先を経験している場合や、短期の案件が多い場合は、経歴を整理して見やすくまとめる工夫も求められます。この記事では、採用担当者が経歴を正しく理解できる、派遣社員の職務経歴書の書き方を解説します。
派遣元と派遣先の両方を書く基本
職務経歴書には、雇用主である「派遣元」と、実際に業務を行った「派遣先」の両方を記載します。これにより、誰に雇用され、どこでどのような業務をしていたかが明確になります。派遣元のみを記載すると、具体的な業務内容や経験が伝わりにくくなります。
まず派遣元の会社名と登録年月日を記載し、その下に派遣先での就業期間、会社名、業務内容を続けます。書式は自由ですが、時系列に沿って、どの期間にどの企業で働いていたかが一目で分かるように整理することが大切です。
- 雇用主である「派遣元」を先に書く。
- 業務内容が伝わるように「派遣先」の情報も必ず記載する。
派遣経験の具体的な記載フォーマット
派遣元と派遣先は、関係性が分かるようにセットで記載します。まず派遣元の会社名を書き、「登録」または「入社」と記します。その下にインデント(字下げ)して派遣先の情報を記載すると、構造が分かりやすくなります。派遣先ごとに、就業期間、企業名、事業内容、従業員数、そして担当した業務内容を具体的に記述します。
業務内容は、単に「事務」と書くのではなく、「請求書発行、データ入力、電話応対」のように、担当業務を箇条書きで具体的に示すとスキルが伝わりやすくなります。実績や工夫した点もあれば、簡潔に添えましょう。
2020年4月~現在 〇〇派遣株式会社(派遣元) 【派遣先】株式会社△△商事 営業部(2020年4月~現在) 事業内容:総合商社 従業員数:500名 [業務内容] ・営業アシスタント業務 ・見積書、請求書の作成(月間約50件) ・顧客データ管理、入力 ・電話、メール応対
派遣元が同じで派遣先が複数の場合
同じ派遣元から複数の企業へ派遣された場合は、派遣元を一度だけ記載し、その下に各派遣先を時系列でまとめます。これにより、職歴が冗長になるのを防ぎ、すっきりと見せることができます。派遣元への登録期間を明記したあと、各派遣先の就業期間、企業名、業務内容をそれぞれ記載していきましょう。
派遣先が変わるごとに職務内容も変わるため、それぞれの派遣先でどのようなスキルを身につけたのかが分かるように、業務内容は個別に記述することが重要です。一貫した職種で経験を積んでいる場合は、その点もアピールにつながります。
2019年10月~現在 〇〇派遣株式会社(派遣元) 【派遣先①】株式会社△△商事(2019年10月~2021年9月) [業務内容] ・営業事務(受発注管理、納期調整) 【派遣先②】株式会社□□製作所(2021年10月~現在) [業務内容] ・経理アシスタント(伝票処理、経費精算)
短期間の派遣・契約を整理して書く方法
数ヶ月単位の短期案件が複数ある場合は、すべてを詳細に記載すると読みにくくなるため、まとめて記載するのが効果的です。特に、業務内容に共通点がある場合は、職種ごとにグループ化してアピールしたいスキルを強調できます。例えば「〇〇派遣株式会社に登録し、主に以下の事務業務に従事」のように前置きし、箇条書きで各案件を簡潔に記載します。
まとめる際は、期間、企業名、簡単な業務内容を一行程度で記載し、羅列します。ただし、応募する企業の職務に特に関連性の高い経験については、少し詳しめに記述すると良いでしょう。職歴の多さがマイナスな印象にならないよう、一貫性や専門性を見せることがポイントです。
2021年5月~2022年12月 〇〇派遣株式会社 主にオフィスワーク中心に、以下の業務に従事。 ・2022年9月~12月 △△株式会社:イベント受付・案内業務 ・2022年4月~7月 □□社:データ入力・ファイリング業務 ・2021年5月~10月 ◇◇法人:コールセンターでの受信業務
契約社員の職歴の書き方
契約社員の場合は、派遣社員と異なり、勤務先の企業と直接雇用契約を結んでいます。そのため、派遣元を記載する必要はありません。職務経歴書には、正社員と同様に「株式会社〇〇〇〇 入社」と記載します。その際、雇用形態が分かるように「(契約社員)」と書き添えるのが一般的です。
業務内容は、派遣社員の場合と同様に具体的に記載します。契約更新の実績がある場合は、その旨を記載すると、勤務態度や実績が評価されていたことのアピールになります。例えば「契約更新2回」のように、職務内容の末尾などに追記すると良いでしょう。
2021年4月 株式会社〇〇〇〇 入社(契約社員) 事業内容:Webサイト制作 [業務内容] ・Webコンテンツの企画、編集 ・ライターへのディレクション業務 ・アクセス解析とレポート作成 (2023年3月まで契約更新2回) 2024年3月 契約期間満了により退職
派遣・契約社員の退職理由の書き方
派遣社員や契約社員の場合、契約期間の終了に伴う退職が一般的です。その場合は、退職理由を「契約期間満了のため退職」と記載します。自己都合での退職と区別でき、ネガティブな印象を与えにくくなります。契約期間の途中で自己都合により退職した場合は「一身上の都合により退職」と記載します。
会社都合による退職(事業所閉鎖、人員整理など)の場合は、「会社都合により退職」と事実を簡潔に記載します。いずれの場合も、詳細な事情を長々と書く必要はありません。面接で質問された際に、簡潔かつ前向きな理由を答えられるように準備しておきましょう。
- 契約期間の終了が理由なら「契約期間満了のため退職」と書く。
- 自己都合の場合は「一身上の都合により退職」と記載する。
- 退職理由は詳細を書きすぎず、簡潔に事実のみを記す。
よくある質問
派遣先の企業名を書いても良いのでしょうか?
派遣先企業の名称は、守秘義務契約に抵触しない限り記載して問題ありません。具体的な企業名を書くことで、どのような業界や規模の会社で経験を積んだのかが伝わりやすくなります。もし契約上、企業名の開示が難しい場合は、「大手総合商社」のように業界や特徴が分かるように記載しましょう。面接で説明できるよう準備しておくことが大切です。
派遣期間が1ヶ月など、ごく短い場合も書くべきですか?
応募する職種との関連性が高い業務経験であれば、1ヶ月程度の短期間であっても記載することをおすすめします。その経験がアピールにつながる可能性があるためです。ただし、関連性の低い短期の職歴が多数ある場合は、すべてを記載するとかえって見づらくなることもあります。その場合は、他の職歴とまとめたり、重要度の低いものは省略したりする判断も必要です。
履歴書と職務経歴書で書き方は変えるべきですか?
はい、履歴書と職務経歴書では書き方を変えるのが一般的です。履歴書の職歴欄はスペースが限られているため、「〇〇派遣会社より株式会社△△へ派遣」のように簡潔に記載します。一方、職務経歴書は業務内容を詳しく説明する書類なので、派遣先での業務内容や実績を具体的に記述し、自身のスキルをアピールする場として活用しましょう。
