銀行・信用金庫の職務経歴書の書き方|例文とテンプレート
銀行・信用金庫の職務経歴書は、「どの職種で、どの規模の取引を、どんな顧客層に対して担ってきたか」で評価されます。採用担当者が見るのは、渉外なら預金・融資・預かり資産の残高実績、窓口なら事務の正確性と処理件数、融資担当なら稟議の起案本数と審査の視点です。金融商品仲介や保険募集に必要な資格、コンプライアンス上の手続きをどう守ってきたかまで書くことで、金融機関で働く下地があることが伝わります。

銀行・信用金庫の職務経歴書で押さえる3つのポイント
① 職種と担当先の規模を明確にする
銀行・信用金庫は職種によって求められる力が異なります。「個人渉外として担当世帯400先、預り資産残高12億円を担当」「法人渉外として年商1億〜30億円の中小企業60社を担当」「窓口で1日平均80件を受付」のように、職種名、担当先数、残高、件数をそろえて書きましょう。支店の規模(預金量、行員数)も添えると、経験の量感が正確に伝わります。
② 渉外・窓口・融資それぞれの成果を数字で
渉外なら「純増預金3億円」「投資信託の販売額年間1.8億円」「新規開拓年24先」。窓口なら「1日平均80件の受付で事務ミス年間0件」「NISA口座の案内から開設までを年間120件」。融資なら「事業性融資の稟議を年間40本起案し、実行額8億円」のように書きます。目標に対する達成率や支店内での順位も、実力を示す有効な材料になります。
③ 資格とコンプライアンス意識を示す
金融は資格と手続きが仕事の前提です。証券外務員一種・二種、生命保険・損害保険の募集人資格、FP技能士、銀行業務検定(法務・財務・税務)、日商簿記などを取得年月とともに記載しましょう。あわせて「高齢のお客さまへの提案時は複数人で面談して記録を残す」「本人確認と反社チェックを手順どおり実施」など、守ってきたルールを書くと、事故を起こさない人だと評価されます。
そのまま使える例文
職務要約の例文
〇〇信用金庫にて、7年間勤務してまいりました。入庫後3年間は窓口業務を担当し、1日平均80件の受付と各種届出の事務処理を、事務ミス年間0件で遂行。その後4年間は個人渉外として担当世帯400先を受け持ち、預り資産残高を8億円から12億円へ積み増しました。投資信託と生命保険の提案では年間1.8億円を販売し、住宅ローンのご相談も年12件取りまとめております。証券外務員一種、FP技能士2級を保有しております。
業務内容・実績の例文
個人渉外として担当世帯400先を訪問し、預り資産残高を8億円から12億円へ拡大。投資信託・生命保険で年間1.8億円を販売しました。 窓口(テラー)として1日平均80件の入出金・振込・各種届出を処理。検印前の自主チェック手順を徹底し、事務ミス年間0件を3年間継続しました。 法人渉外として年商1億〜30億円の取引先60社を担当。決算書から資金使途と返済財源を整理し、事業性融資の稟議を年間40本起案しました。 相続や事業承継のご相談について本部の専門部署と連携して面談を設定。年間15件を取り次ぎ、うち8件が遺言信託等の契約につながりました。
活かせる経験・知識・技術の例文
証券外務員一種/生命保険・損害保険募集人資格 FP技能士2級/銀行業務検定 財務3級・法務3級 決算書の読み取りと事業性融資の稟議書起案 日商簿記2級/窓口端末での各種届出事務
自己PRの例文
前職の信用金庫では窓口3年・個人渉外4年を経験し、「担当先の状況が変わる前に会いに行く」ことを徹底してまいりました。担当世帯400先を訪問頻度で三つに分け、定期預金の満期や相続が近づく先を月初に洗い出して優先的に訪問した結果、預り資産残高は4年間で8億円から12億円へ増加しております。提案の際はリスクと手数料を必ず書面でご説明し、高齢のお客さまにはご家族の同席をお願いする運用を続けてまいりました。貴社でも、規程を守りながら関係を長く保つ営業で貢献いたします。
よくある惜しい書き方と、その直し方
惜しいお客様に寄り添った提案を心がけ、目標を達成しました。
直した例担当世帯400先のうち満期・相続が近い先を月初に抽出して訪問し、預り資産残高を4年間で4億円積み増しました。
「寄り添った提案」では、何をしてその結果になったのかが分かりません。担当先数、訪問先を絞り込んだ方法、残高や販売額の増加分を書くことで、次の職場でも再現できる営業手法を持っていることが伝わり、支店の担当エリアを任せた場合の成果を見積もってもらえます。
惜しい融資業務にも携わりました。
直した例事業性融資の稟議を年間40本起案し、実行額は8億円。決算書から資金使途と返済財源を整理し、本部審査部と折衝しました。
「携わりました」では、書類の受け渡しを手伝っただけなのか、稟議まで自分で書いていたのかが判断できません。起案本数、実行額、本部審査部とのやり取りまで書くことで、融資担当としての実務レベルが正確に伝わり、着任後すぐに任せられる案件規模も判断されます。
よくある質問
金融機関の経験がありませんが、応募できますか?
応募できます。特に個人渉外や窓口は、他業界の接客・営業経験から転職する方がいます。職務経歴書には、数字を扱った正確な事務の経験や、既存のお客さまを訪問して関係を維持した経験を書きましょう。日商簿記やFP技能士3級、証券外務員資格を取得済み、または学習中であると記載すると、入庫後の立ち上がりの早さが伝わります。
窓口(テラー)の経験しかありません。渉外に応募しても大丈夫ですか?
大丈夫です。窓口はお客さまの取引内容を最も多く見てきた職種で、渉外への転換例は多くあります。職務経歴書では、受付件数と事務の正確性に加え、窓口から投資信託やNISA口座、ローン相談へつないだ件数を書きましょう。ご来店の目的から次の提案を考えていた経験を示すと、渉外への適性が伝わります。
営業目標の数字を職務経歴書に書いてよいのでしょうか?
自分の担当分の実績は書いて構いませんが、お客様名や支店固有の非公開情報は書かないでください。「担当先400先」「預り資産残高12億円」のように、個人や取引先が特定されない粒度にまとめます。守秘義務に触れる恐れがある場合は、「目標達成率115%(支店内2位)」のように比率と順位で表すと安全です。
