システムエンジニア(SE)の職務経歴書の書き方|例文とテンプレート
システムエンジニアの職務経歴書は、書いたコードの量ではなく、上流工程をどこまで一人で回せるかで読まれます。採用担当者が見るのは、顧客の業務をヒアリングして要件定義書に落とせるか、基本設計書やER図、画面遷移図を書けるか、見積もりと課題管理表で進捗を握れるかです。担当した業界、開発規模、体制人数、担当工程を明示することで、任せられる案件の種類と単価の見立てが伝わります。

システムエンジニア(SE)の職務経歴書で押さえる3つのポイント
① 担当工程は「どこからどこまで」で書く
要件定義、基本設計、詳細設計、実装、単体・結合・総合テスト、運用保守のうち、主担当だった工程とレビューのみ関与した工程を分けて書きます。「基本設計から総合テストまで主担当、要件定義はサブとしてヒアリングと議事録を担当」のように書くと、実力の位置が正確に伝わります。上流を任せられるかどうかが、システムエンジニアの評価が最も分かれる点です。
② 顧客折衝は相手と議題まで具体的に
「お客様と調整しました」では伝わりません。誰と(情報システム部門か、現場の業務部門か、経営層か)、何を(要件の優先順位、追加要望の可否、スケジュール変更、障害の報告)、どの頻度で(週次定例、月次報告会)話したかを書きます。「追加要望12件を影響度と工数で整理し、優先度を合意したうえで次フェーズへ切り分けた」のように、揉めた場面の着地まで書くと強い材料になります。
③ 成果物と体制規模を数字で示す
作成した成果物の種類と分量を書きます。「要件定義書90ページ、基本設計書(画面設計40本、帳票15本、ER図55テーブル)を作成」「協力会社2社・計12名の体制でサブリーダー」「予算規模8,000万円、期間14か月」のように、成果物、体制、予算、期間の4点を揃えると、経験した案件の重さが一目で分かります。担当したフェーズの人月規模も有効です。
そのまま使える例文
職務要約の例文
株式会社〇〇にて、6年間、製造業向け生産管理システムの受託開発にシステムエンジニアとして従事してまいりました。当初は詳細設計と実装を担当し、4年目以降は要件定義と基本設計の主担当として、業務部門へのヒアリングから要件定義書・画面設計書の作成、協力会社の管理までを担っております。直近は体制10名、期間12か月の案件でサブリーダーを務め、各工程での納期遵守を継続しております。
業務内容・実績の例文
流通業向け在庫管理システムの刷新案件で、現場5部門へのヒアリングを計18回実施し、要件定義書(約90ページ)を単独で作成しました。 基本設計として画面設計40本、帳票15本、ER図55テーブルを作成。レビュー指摘を課題管理表で管理し、設計起因の手戻りを削減しました。 週次定例で顧客の情報システム部門と進捗・課題を共有し、追加要望を影響度と工数で整理して次フェーズへの切り分けを合意しました。 協力会社2社・計8名の実装メンバーへ設計意図を説明しレビューを実施。結合テストの不具合密度を前案件比で約3割改善しました。
活かせる経験・知識・技術の例文
要件定義・基本設計の主担当経験(4年) ER図・画面遷移図の作成(A5:SQL Mk-2、astah*) 応用情報技術者、基本情報技術者 顧客定例の進行、WBS・課題管理表での進捗管理
自己PRの例文
前職では、要件の認識違いによる手戻りが結合テスト以降に集中していました。そこで要件定義の段階から、文章だけでなく画面イメージと業務フロー図を必ず添えて確認する進め方に変え、フェーズごとに確認会を設けました。その結果、担当案件では設計起因の仕様変更が前回案件の18件から6件に減り、総合テストの遅延をなくすことができました。顧客の業務を理解し、認識を合わせてから作る進め方を、貴社の案件でも徹底いたします。
よくある惜しい書き方と、その直し方
惜しい上流工程から下流工程まで一通り経験しました。
直した例要件定義と基本設計を主担当として3案件、詳細設計・実装・結合テストを主担当として5案件担当しました。
「一通り」では、どの工程を一人で回せるのかが判断できません。工程ごとに主担当かサブかを分け、それぞれの案件数を添えることで、入社後に任せられる範囲と、提案できる単価の見立てが明確になります。面談でも工程ごとに深掘りされます。
惜しいお客様と良好な関係を築きました。
直した例顧客の業務部門と週次で定例を実施し、追加要望12件を工数と影響度で整理して優先順位を合意しました。
関係の良し悪しは主観であり、選考の判断材料になりません。相手の立場、話し合った議題、合意に至るまでの進め方を書くことで、折衝力が誰にでも再現できるスキルとして伝わり、顧客先に出せる人材だと判断されます。
よくある質問
プログラマーからシステムエンジニアへ職種を変えたい場合、何を書けばいいですか?
実装経験に加えて、上流に近い仕事を切り出して書いてください。詳細設計書の作成、仕様確認でユーザー部門とやり取りした回数、見積もり工数の算出、後輩のレビュー担当などが該当します。設計書を読む側から書く側に回った場面を具体的に示すことが評価につながります。
未経験からシステムエンジニアに転職できますか?
20代であれば、受託開発企業やSES企業の未経験採用枠から入る道があります。基本情報技術者の学習、SQLでのデータ抽出、業務を整理して図にした経験は職務経歴書に書けます。前職が営業や事務でも、業務フローを理解して改善した経験は上流工程で評価されます。
客先常駐が長く、案件ごとに内容が違う場合はどう整理しますか?
案件ごとに、業界・システム概要・体制人数・期間・担当工程・使用技術の6項目をそろえた表形式にすると読みやすくなります。直近3〜5件を詳しく、それ以前は要約にまとめてください。同じ業界が続いていれば業務知識、幅があれば適応力として職務要約で言い切ります。
